Monologue

すぐにそれはやってくるけど
今はなんとなくハッピーなんだよ
雨降りでも笑えたり
晴れの日に辛かったり
そんなふうに歩いてきた日々が
ふっと浮かんでは消えた

2020年なんて想像できなかった
だけど今その場所に立ってる
いつだったか覚えてないけど
たしかに幸せはあったし
背中合わせのかなしみも
だけど今は手を繋いでる
2人は友達になった

時々息切れをしたり
若くはないなあと思ったりする
でも昔もそうだったなあ
多分気分のせいだろうなあ
それでいいよ君も僕も
いろいろな気持ちで生きてるよなあ

どこへいくかはわからない
だけど音がいつも聴こえてくる
あの日と似ているけれど
今の方がいいなあって思う
同じブラックのコーヒーでも
それには歴史がある

新しい旅人に出逢う
もう潮時かなあって思うけれど
ふっとした瞬間に繋がる
時代をこえて風の匂い
何も変わってはいないよなあ
僕も一緒になってバスに乗り込む

気がつくと雨はあがってた
晴れるまでに歌ができる
空になったマグカップに虹
少し暑いねって笑いあえば
さっきより仲良くなれてる
今もきっといつか憶いだす


もしも一つだけ
なにもない僕だけど自信があることがあるとするなら
心が繋がれた人がいるってこと
僕らは変われる
その可能性を秘めている
だから僕も君も変わらずに正直にやるんだ
平行線の先で本当に自分のことを許せたなら
愛せたなら
その日にはすべての壁は姿を消して
めぐりめぐってる風のように
なんでもない夕暮れ時のコーヒーのように
自然に抱きあえるんだ
春が手を振りサヨナラしようとしている
そのバトンを受け取って緑は彩を増していく
世界は愛も変わらず生きている
あなたに出逢えて僕は本当によかった
忘れないよ

遠い音をきいてたら
どこからきたかわかった気がした
でもどこへいくのかわからないから
とりあえず歩きだした
何をなくしたの
木漏れ日の道端に座り込む君
「欲しいものなんて何もない」
そういって空に三角を描く
触れてみるよ
この世界のありとあらゆるものに
もし影にのまれても
それはそれとして
存在する
必要なもの
調子外れの歌歌うの
その方があなたは見つけやすいでしょ
ただ悲しいよわかってるいわなくていい
全部わかってる
涙が夜の道を歩いてきた
朝になる前にあなたの元へ
切り取った三角の絵空事を
あなたにあげたい
触れてみるよ
見えはしない本当のことに
それは光だろう

語りかけた声は地面に落ちた
少し滲んだそれをみて、なんだかさみしくなった
「ああ春だというのになあ」
きっとこんな風に一人芝居が上手くなって、この世界に愛想がついちゃうんだろうな
あの人からの電話があったのはそのすぐ直後だった
「いい公園があって、ベンチには鳩もいません」
僕はなんだか新しい景色をみたかったし、鳩にはしばらく会いたくなかったので、迷うまでもなくオッケーをした
君はアイスとコーヒーを持って、桜の散ったあとの新緑の下のベンチに座ってた
ここは僕の誰にも教えてない大切な公園だった
君はなんだかニコニコしていて、明日のこととかどうだっていいって感じの顔だった
「なんて顔してんだよ」って思いながら、「懐かしいなあ」って心の中でちょっと嬉しくなった
「こんな場所に、こんな素敵な公園があるんだね」
僕は知らないってことにしてそう言った
きっとこの地図は見せない方がいいと思った
君はまだ真っ白な紙を心から取り出した
そして始まりの村の次のところに矢印を引っ張っていって、この公園を書き記した
「君と僕の公園」
君はそう記した
君は自分のことを僕という
私じゃない
それが嘘っぽくなくて好きだなあ
そして時々僕のことを君と呼ぶ
それもやたらに自然で心地よかったりする
僕らは夕暮れがもうすぐやってくる
公園のベンチでコーヒーを飲んでアイスを食べた
その間いろんな話をした
君が始まりの村から君と僕の公園にたどり着くまでに倒した恐ろしいモンスターの話や、小さな冒険をして、そのお礼に貰った、小さな御守りの話だとか
その全部が懐かしいけど新しい気持ちを含んでいて
キラキラしていて、それだけどなんだかさみしくなった
僕もいろいろ話した
いくつかの船に乗り、夢を追いかけたこと
今も次の船を待っていること
大切な町があり、大切な人達がいて、一人きりじゃ生きていけないこと
みんなにたくさん救われていること
でもたまにふらっと一人になりたくなること
大切な人を失ったこと
それでも人が好きなこと
そんなことを話しているとふわっ〜っと
恋でもしたいなあなんて思ったりした
家灯りがたくさん瞬いていて、あったかいのっていいなあなんて、ちょっと思ったりした
さよなら
さよなら
手を振って帰るときの感じはなんだか小学2年生の男の子と女の子みたいに思った
さよなら
またいつか

1946年冬 
ふたりは北の北のその果てにいた
終わりのみえない毎日
光のささない心
空はいつもどんより曇っていて
時々ひどい風ふき、雨が降った
あるなんでもない日の夜
門兵は鍵を閉め忘れた
数えきれない部屋の中の自分たちの部屋だけ
その部屋には58人がゴミのように押し込められていた
その中の54人は首を横に振った
僕と君とあと二人が心を決めた
「夜明けを待ったらダメだ」
みんな意見が一致した
僕ら四人はまだ光の気配もない午前2時にそこを静かに飛び出した
僕と君と彼等は死に物狂いで走った
後ろも振り返らないままに七つの壁を登り、二つの穴を潜り、何人かの目を盗んだ
最後の壁を登り切り少しして振り返った時サイレンの音が聴こえてきて、空に向かってサーチライトが行ったり来たりしていた
「綺麗だな」
そんな風に君と話をした
やたらに覚えている
彼等二人の姿はなかった
僕らはどこかを経由してどこかで誰かを通じて、なにかの決まりごとみたいに故郷に帰ってきた
いくつか運命をねじ曲げた気もした
そういった瞬間
僕らも人々も難しい顔をした後、一様に笑いあった
君がなんとなく言った
「あの門兵鍵を開けてくれていたんじゃないかしら」
「まさか」
僕は言ったけど、きっとそうなんじゃないかと思った
その年の春僕らは結婚した
そして子供が産まれた
名前は自然と二人で一致した
「夢子」
古いんだか新しいんだかわからない名前だ
でもそれがふさわしい気がした
確かあれは1950年春

2019/7

突っ立て夜の方へ落ちていく照明
水の中から証明君の何かを信じて
東京のライトが夢も現実も包みゆく頃
どこかの誰かが僕らは離れ離れと呟く
一つになってなくしていく
甘すぎる果実は明日をなくすから
盲目だからよりわかることがあるんだと
TVショーが言ってる
馬鹿げてるが真実みたいだ
繰り返しなってる音現代的なビート
柱が崩れたら後は一瞬だと歴史が証明
同じ部分を叩いてくる君は確信犯
何かが変わろうとしている分水嶺はここか
フィルターの数が増えていく
それが幸せのいや不幸にならないための処世術
でもそれだけしかないなんて思っちゃいないから
変わるしかないとTVショーがほざいても
暗がりの中まだ目は開いてる
でもどこかで当たり前や
いわゆる一般的な幸せに
心が震えないのと君は言う
ああ僕らはいやもしかしたら我々は
みんな愚かな野獣やもしれんね
そっとしてすむなら飼い慣らして
でも僕らはフライングしてスタートをきるだろう
そのようにして世界は怯えているのさ
誰もが自分自身の影を感じている
その先には何思う想像力は生き残るかなあ
僕らはまた揺らしたくなるだろうな
僕らの敵はなんだろう力を持つとはどうだろう
誰もが心の中に同じ塊を持っている
おはよう少し長く眠りすぎたみたいだね
世界はまだ無事で今日も朝が普通にきた
きっとねみんな生きてたいんだと思う
エレベータでおはようをしてくれた小学生の子
それは愛に溢れていて
僕らはそこからきたんだよと教える
だから信じてみようかな
まだ信じたいんだよ
自分も人も世界も


2019/7/11

何か伝えたがってる
ずっと支えてきてくれた二つの一つ
任せろよ
大丈夫だよ
今度は僕の番だ
だいぶ無理してくれたんだね
一言も弱音も吐かずに
返せてなかったよね
ごめんよ
今日からは少し休んでよ
いつも一歩を踏み出すとき
君が支えてくれた
動けない心を
震わせてくれた
君じゃなきゃみえなかった
景色がたくさんあるんだ
不器用で先走るけど
転がった後で僕ら笑いあった
君が動かなくなる時
僕も静かに眠るよ
その日まで走らせてよ
でも今は少し休んでよ

2019/7/8


ぼーっと街の向こうに海がある
それは揺れては近づいて、また離れていく
「ノベルズが入り口だとしたら出口は何かしら?」
君が言う
「わからないけど、置きざりにしてくれるものならなんであっても好きだよ
君は本当に僕のことを置いて帰っちゃったことがあったけどね、あのあと僕は高くてやたらに濃いコーヒーを3杯もおかわりしたんだよ
結局僕らはあれから会わなくなったわけだけれど」
僕は笑った
君もクスクスっと笑った
「あの頃のまま」
そう言いかけて
それはないなって思って
僕はなんとなく海に向かいゆっくりと進む
人の波をみた
そして信号機が赤になり立ち止まった若い恋人がキスをした
「あの頃のまま」
君がそう呟いた
僕は何も言わなかった
そして
「僕はここに帰ってこなくちゃいけない気がするんだ、たとえどれだけ遠くに旅をしたとしてもね。」
そう言いかけてやめた


2019/6/25

雲の海に旅客機が滑り込んで行く
JBIからレイトフォーザスカイ
今はもう2019
本当なのかなあと頭を捻ると
聴こえてくる
風の声
身体は少し古くなったけど
それだからこそ心が動きを増して
少し自由に近づけたかなあなんて
嬉しくなる
手を大きく振るよ
あの場所からみえるかなあ
もしみえなくても手を振るよ
それに意味があるから

風の切れ間に気づく本当のこと
行く道なら変えたっていいんだよ
今もまだ確実じゃない
それを伝える懐かしいメロディー
スピーカーから1969
風の中へ
手を大きく振るよ
あの場所からみえるかなあ
もしみえなくても手を振るよ
それに意味があるから

2019/6/4

ベランダにクマバチが落ちてきてもがいてた
コンクリートだから裏返しになったら立てない
僕はベンチに座りコーヒーを飲んでた
10センチの距離
こんな姿をみられたくなかっただろうなあってふっと思った
君はいつも強くて勇ましいものね
そして次の瞬間、起こしてあげたら、勘違いされて、攻撃されるかなあとか思った
あるいは手助けなんかいらねえーよって怒られるかもしれない
少しジタバタした後で、足を納めて動きを止めた
僕はふうーっと息を少しはいて、ベンチに座りなおして、コーヒーを一口飲んだ
お気に入りのクッキーも食べた
なんとなくそうしているうちに、二人は友達のような空気になってきた
六月朝、迷い込んだクマバチとボサボサ頭のコーヒーを飲む少年おじさん
僕はコーヒーを置いて、指をそっと近づけた
大切な人に愛してるよってキスをするみたいに
クマバチは指にそっとつかまり、空に向かって飛んで行った
僕はまたベンチに座りなおして、ビスケットをかじった
コーヒーをまた一口飲んでたらなんとなくメロディーがやってきた

2019/5/27
さりげなくふつうに
じつはとてつもなくありがとう
なだらかな丘をのぼると森のトンネルがある
40年前は幼木だった彼らがいまはどうどうとそこに立っている
僕はあの頃みたいに、そうあのニュータウンを朝から夕まで走りまわったあの頃みたいな気持ちで
みあげるとあの日となんら変わってない様にみえる空が「永遠に」と言っている
少年がサッカーボールを蹴る
一心不乱に
彼の中のゴールがあって、そこに行き着かない限り、家には帰らないだろう
僕は少年に手を振る
ニュータウンの少年たちに伝わってきた
あのポーズで
彼はうつむいたままポーズをとる
いいんだ、その感じこそ、その内に向かっている
力こそ
本当の自分に出逢うために必要だから
君の冒険が何かに行き着くことを心から祈るよ
そしてまた大きくなって、どこかであったなら聞かせてくれよ
君はどんなことを思い、どんな道を歩いて、今日まで来たのか
あの店で会おう
ニュータウンのはずれのさりげない風のふいてる
ブルーなカフェで

2019/3/18

99回の失敗
わずか一回の成功を
信じ続けているのさ
恵まれた才能はない
なんで選んだんだってすら思う
だけど答えはもう出てる好きだから
時には七色の声の天才をうらやんで
また時には魔法のようなフレーズを速弾く
ギタリストに嫉妬して
それでも僕のことを好きだよっていってくれる人が
たった一人でもいるような気がするから
もう少し頑張ってみようかなあって思うんだ
ずっと愛してきたじゃない
スペシャルじゃなくても理論からはずれても
調子外れでも時代遅れだとしても
届けたい人がいる

あなたは無価値なんだって言う
笑えるぐらい僕もおんなじだよ
強がる分だけもっと弱いんだ僕は
それでもやっぱり負けたくはないんだよ
それでもなんでも選ばれて産まれてきた
振り絞って戦うよ
勝ち目のない出来レースだとしても
丸腰でぶつかって心を合わせるよ
カッコ悪くたってみっともなくたって
生きてる姿をみせたら奇跡だっておきるのさ
少しづつ良くなる次はもっとうまくいくって
間違っても届かなくてもかまいやしない
きっと誰かがみていてくれてる


2014/3/26

ちびちび公園の向こうにホームランをかっ飛ばしたのは、僕が小学3年生ぐらいの時だ 団地の四階窓をぶち破って、ボールは消えてった ちょうど夕暮れの頃僕らの試合も終わって、みんな「またな」何て言って帰ってく みんなそれぞれに帰る場所があった
新しい街はなにもなかった だから創造する余地で溢れていた まるで街を作るゲームみたいだった 僕ら少年は必死になって新しい道を探しだしたし、その先にはなぜかほぼ決まって夕暮れの特等席が用 意されていた そこから見た景色は今も心の奥で僕を支えている 始まりからの始まりではなくて、終わりからの始まり そうあの景色は美しいほどに終わっていたのだ
ニュータウンについてなにか思うとき、僕は感覚のなかに自然と滑り込める それは救いであり、つまりその自己療養的ななにかなんだと思われる そこでは言葉は少し無駄になる おとに耳を済ませばいいのだ 僕の頭のなかを絶えず行き交っているのは音でなければならない 言葉は少しでいい
「スイッチを押すよ」 僕は弟と母親にいった 少しの間をおいて、それは伝わって世界が動き出した あの日確かに僕は新しい世界のスイッチを押したのだ みんなしばらく見とれて、それぞれの部屋に帰っていった 僕は一人っきりで世界と対峙した それは見たこともないもので、はじめての感覚だった 運命とかいうものは実際あるのだろう 何となくそう思えた あの頃世界は最後の未来を、本当の意味での最後の未知を照らし出そうとしていた 区切りのいい2000年というなにかに向かって 運命 決められていたこと あるいは決められたこと
僕がギターを持ったのは必然的だったように思う なにかに憧れたわけでも、誰かの気を惹こうとしたわけでもない 言葉と音が溢れてしまい、たまたま家には死んだ親父の愛用のギターが転がっていた ポロンとならせば歌いたくもなるってものだ
そのボロボロのギターをもって夜のニュータウンを徘徊していると、友達の男が歌っていた イルカにのってどこかへいこうとか、愛さなくちゃとか、もっと自分を掘り進めだとか そんな感じの歌 彼は考えてることの98%ぐらいは隠してる人間だから話してもラチがあかないんだ 歌ってるときの顔とか、歌詞とか聞いてる方がよっぽどわかりやすいっていう まあ典型的なあれだったんだよ まあ俺もたいして変わんないかもしれないと思って、一緒になってギター弾いて歌った やつったらギターうまくてさ ていうか器用なんだよ それはなにも音楽に限ったことじゃなくてさ、女の子とか先輩とかあるいはコーヒーショップなんかで隣り 合った人にたいしてもうまかった なんていうか一言でいうとこなれてるって感じ 僕なんかは何時も妄想ばっかりして、一人10役なんて感じでよろしくやってたもんだから、なんだかな にも言えなかったなあ 彼は生まれながらにそういう環境に生まれたみたいだった でもなんだか僕にはさみしげにみえてさ 彼も彼で僕のなんだか自由な感じがうらやましいふうだった
凄く覚えてることがあってさ、今南大沢のアウトレットになってる場所、当時はのっぱらだった そこにアウトレットモールを作る時の何かの目印にするためのような小さなステージがあった オレンジライトが幾つかだけ灯ってて、周りじゃ虫の声なんかがしてさ その場所だけが漆黒の闇のなかに浮かび上がってるみたいだった そのステージであの人は待ってた どうしようもない気持ちになるようなにおいの風が吹いてた 夏ってやつは何時だってそんな感じだよ な そして彼は何曲か古いブルースを勝手にやった そして「よろしく」 っていって手を差しだした 僕はそのときはじめて自分以外の人間と握手なんてものをしたっけ そして夜明けまでセッションをした まあ友達の彼は普通に弾けたからいいものの、僕は下手くそも下手くそで今思えば笑っちゃう感じだっ たなあ けどそのブルースマンは僕にいってくれんだ 「いい感覚をもってるよおまえは」って その一言を純粋に信じれた それだけで凄く強くなれたっけな


2003/1/21
僕らまだペンを握って自分の奥底から引きずりだそうとしてる
当たり前にあった感情や思い出
それにしか明日を見いだせないと密やかにつぶやいて
何時か違えた道の片方を選んだ
それが正しくても間違いでも
いまだに信じてるんだろう
もう目には映らない景色を心の中で描き続けてる


1997/2/26
ヘイミスタータンブリンマン
あとどれくらい走れば本当の幸せがわかるだろう
考えちゃダメさ考えても無駄さ
今旅にでるんだ
ヘイミスタータンブリンマン
君の思うままにいけばいいよ素晴らしいだろう
ヘイミスタータンブリンマンまだみぬ明日が
目の前に広がってるのさ

2019/1/15
あんなに笑ってた人が、今はなんだか涙のプールで
溺れてる
そこは楽しい場所だよ
みんなで遊んだり泳いだりできる場所
忘れてしまっただけ
いつかは君がイルカのように泳いでいたのを、僕は覚えてる
電車に乗ってる産まれたばかりの赤ちゃんと、それを心からの笑顔で愛でる夫婦
そんな風景が僕の目に飛び込んできた
物語はクロスしていて、全ては繋がってるのかもしれないね



2019/1/7
ご機嫌な夜には鐘を打とう
なんだか幸せはなんでもない瞬間にやってくるから
準備できないや
誰かがいつだったか夢みた未来
叶わないことによって物語は完結した
郊外のありふれたイオンシネマで僕はそれをなんとなくみてる
時間が止まったみたいな感じがして
夜にまた言葉が溢れて落ちる
灯りの消えた1月の途中の街に明かりが灯る
あの頃も確かそうだったよな...
そんな記憶はあやふやに僕の心に漂っては空に向かってのぼっていった
「何度でもまた出逢えるさ」
それはいつも似ているようで新しい歌
だいぶ遠くまで来たってディランが歌う
相変わらずこのいつものカフェテラスで

2015/4/2

心が言ってる
いつかさよなら
ちゃんと生きて
さよならだ


2014/7/15

移りゆく現実に身体を馴染ませていく
出来なかったこともなんとかやってる
それは大切な人がいるからかなあ
答えはない
いらないのかもしれない
僕はずっと僕だよ
そう言いながら誰かのために生きてく
 

 

2015/7/2

何時も夕暮れだった
冷たいのがあって、あったかいのがあって
でも何時もそのずっと先を見ていた
君と僕と時々俺
また夏が来たよ
夏なんだ

2016/7/25

仕草が好き
なんだか儚いから
目を細めて笑う顔が好き
優しさが隠しきれてないから
ねえ明日休みをとるから 
どこか知らない街へ
二人で出かけようよ
コーヒー屋で話がしたい
僕は何時まで夢を見ているつもりなんだろう
もう昔ほど若くはないというのに
気がつけば頭の中は君のことでいっぱい
ふっと夏の風がふいた
さびしさが見える
隠せるもんじゃない類
僕がもう少し若かったら
きっとこういうよ
ねえ難しいこととか
理屈なんか忘れちゃって
遠くへ行こうだれも知らないとこへ
きっと二人ならうまくいく
だれにも理解されないというなら
ちょうどよかった僕もそうだから
きっとこれで旅は終わる夢じゃないよ
ここから本当がはじまる
目覚ましは気だるそうに僕を叩きおこす
朝食の魚の匂いがする
僕は妻と子供にキスをして
朝一の街に駆けだしていく

2002/2/25

1日の終わりに
生きてると思う
よくやってきたね
笑っちゃえばいいよ
間違いは一つもない
ヘマもしたけれど
きっとこの次は
うまくいくから
僕らはいつか
どこかに消える
放たれていく
ただ風になる
君に会いたい
なんとなく会いたい
なにも話したいことなんて
ないけれど
なくしたものと
手にしたもの
それが作るのが
いまの自分さ
無理してもしょうがない
でも何か足りない 
答えはでないまま
また朝が来る
僕らはいつか
どこかに消える
放たれていく
ただ風になる

2012/6/3

午前中からの雨は激しくなってくばかり
急に仕事が入ったごめんて君は言う
僕は昨日買ったばかりのTシャツをやめて
寝巻きに着替えた所
君がいれば雨なんか止むのに
傘なんかいらないんだ
全部思い出になっちゃうんだから
退屈をリックに詰めて近くの川に捨てに行こう
つまらないこともしなくちゃなもう子供じゃないんだし
わかってるけど眠たいんだ退屈なんだよ
あなたのためなんていったって
そっぽ向かれたらそっぽ向いちゃうくせに
いっそずっと雨降っててくれないかな
道を歩けないくらい降ってくれよ
そしたら君と毛布にくるまって
カフェオレでも飲むんだ
君がいたって虚しさは消えないんだ
それはずっと降り続けるもんだから
それでも触れ合ったら
生きてたいなんて思うんだ

2016/8/8

君を待つ 
そんな時間はやたらに風の匂いがする 
目を閉じれば心臓の音が優しく歌ってた 
あの曲がり角駆けぬけてくる 
君は苦笑いを道端にこぼしながら 
灰色だった昨日までが途端に色づいてく 
全部が無意味に思えたりして 
全てから降りようとすら思っていた 
そんな愚かな自分が恥ずかしく思えるぐらい 
君は無邪気に笑った 
会えたんだやっと 
どこをどうやって歩いてきたのかなんて 
わからないけど知らなくていい 
ただ君がそこにいて 
心のピースが一つになった 
 
夢を見てる 
何にも繋がってはいかないことわかってる 
でも幼い頃みたいな気持ちになる 
最短距離があたかも正しいと
成長することこそ生きる意味なんだと
そんなこと全部どうでもよくなってしまうくらい
君は無邪気に笑った
そのままでいいんだよ
ひとりぼっちになった時は思いだして
いつも遠くで心のすぐ傍で
君に会いたくて仕方ない
僕がいること

2016/8/27

週末になれば新車のビーノに乗って
君の住んでるアパートを目指した
どんなにスピードをだしたって
未来は入り口すら見えなかった
途中のコンビニエンスストアによって
プリンとたばこを僕は買ってく
君はいつもなにもいらないって
照れくさそうに笑ってなぜか泣いた
何もないのにすべてがあった 
無邪気な笑顔二つ 
夕暮れ時には未来を語りあった 
そんな1999年長津田 
 
なりたいものなんてなにもないの
なりたくないわけじゃないけどないの
CDプレイヤーの中でミュージシャンが歌ってる
歌はいつだってサニーデーサービス
なんでもないのに涙がでて
それを塗りたくるように抱き合った
夕暮れはいつも愛の歌
そんな1999年長津田
いつか大人になって日々の中であの頃を忘れてしまっても
僕はずっと歌ってる
明後日の方向に置き去りのままの二人の正体不明の虚しさに向けて
きっと誰よりも笑っている
君はそういう人だったから
2016年夏の終わり
遠くの方をめがけてありがとうって歌った

2010/7/20
追いつけ追い抜けとくりかえして疲れてしまって
少し休んでる間にみんないなくなった
僕は道端のオアシスでチャイティーを飲む
ため息が混じって煙がでてる
こんな飲み物だっけか
まあいい
疲れてるからなんでもいい
三つ離れたソファーに座ってる女の子
眼鏡がだいぶずれてる
右手でリズムを刻む
なんも聞いてないのに
ああ多分オリジナルの景色を変換中
二番のBメロから僕も入ろう
ハロー世界はどう?
明日の展望は
ごめん僕は真っ暗
こんなはずじゃなかった
昨日までは
ハロー君は僕に言う
なんか面白いことない?
私ずっと停止中
こんなはずじゃなかった
小学生の頃は

1998/12/20

弱くたっていいんだよ
きっといい景色に出会えるよ
疲れたんなら肩かすよ
だからその感覚を捨てないで
強くなれるよ
君は描ける人なんだから
怖いっていうならギター弾くよ
それに乗って歌えばいい
何度も何度も逃げてきた
それでもまた朝がやってきた
知らない間に言葉が歩きだした
やがてメロディーが鳴りだした
何も手にはできないかもしれない
ただ強く一日を生きていく
泣いてる君はベースやれよ
怒ってるお前はドラムやってくれ
一番大嫌いなお前がギター弾けば
きっと世界は少しづつ動き出す